カルス

グルジアやアルメニアとの国境に接する町・カルスはかつてアルメニアのバグラディド王国の首都であったり、1920年に共和国軍に奪回されるまでロシア領となっていたというほかの町とは少し変わった歴史を持つ町です。碁盤の目状に作られているカルスの町の中心部はこじんまりとしており、歩きやすい。カルスには博物館やモスクなどもありますが、この町を訪問する人の最大の目的は郊外のアニの遺跡を訪問すること。アルメニア王国のかつての首都・アニには現在では1001年に建てられたカテドラルや教会、修道院などが広大な敷地に残っており、町の東側に位置する聖グレゴリオ教会にはキリストの生涯と聖グレゴリオの生涯を描いたフレスコ画が残っています。

 

アニの遺跡

古代アニの要塞はトルコとアルメニアを結ぶアルパチャイ渓谷の不毛な平野内に位置しています。この遺跡は強固な城塞で囲まれていました(現在修復中)。ここは最も栄えた時には100.000人を超える家屋がある都市でした。古代シルクロードの重要な中継点でもあり、商人や重荷を担いだ家畜たちが宿泊することができる隊商宿があり、東と西の交差点として栄えていましたが、現在ではゴーストタウンとなっています。アニは13世紀にモンゴルの手中に落ちました。そのときに町中にあるものはすべて略奪されてしまっています。また商業ルートがさらに南下ことに伴い、一時は繁栄したこの町は廃墟となってしまいました。14世紀に起こった大地震でも大災害をこうむっています。現在残っているものとしてはアルメニア人の建てた教会、セルチュク時代の宮殿跡、いくつかのモスクやカテドラル、隊商宿のみです。教会に施された色鮮やかなフレスコ画や絵画は色があせてしまったにも関わらず見ごたえがあります。