アナトリア全土で見ることができるタイルや陶器などのモザイク芸術は5000年前にスメリア人によってもたらされたものです。歴史的な価値を持つローマやビザンチン帝国からのモザイク作品はトルコの主な博物館で展示されています。世界でも2番目ならびに3番目に大きいといわれるモザイク博物館はアンタクヤならびにガジアンテップの町にあります。古代ならびにビザンチン時代のモザイクに加えて、アナトリアにはイスラム時代から残るモザイクも多く残っています。これはアラビア人が7世紀にビザンチン帝国の東部の領土を征服したことから、イスラム建築ではモスクや宮殿などにモザイクを使用する技術を取り入れられています。

ゼウグマは古代コンマゲネ王国の町であり、現在はガジアンテップより約45キロのニジップの町に位置しています。
ゼウグマの重要性はローマの別送とその床のモザイクにあります。ビレジックの町にダム建設のプロジェクトが始まると、ゼウグマが水没する可能性があるということから世間の注目を浴び始めたのがはじまりで、2000年に行われたローマ時代の別荘内の作品を救出する作業で多くは日の目を見ることになりました。1987年にはじまった本体の発掘作業からは現在のところそれほど多くのモザイク画は発見されていません。
現在ゼウグマのモザイク博物館には有名な1.5センチ長のブロンズのマルスとアフロディーテのモザイクをはじめ合計35のモザイクが展示されています。世界で2番目に大きなモザイク博物館です。

1935年からイギリスの科学者がスルタンアフメット広場のアラスタバザールで発掘調査を開始し、南西の大宮殿と呼ばれているモザイクで柱廊が飾られている建物をオープンしました。
大宮殿の柱廊は紀元後6世紀にユスティニアヌス1世によりつくられ、6世紀にはこの宮殿のモザイクは最大級で最も美しいものと言われていました。市松模様で色のつけられた5ミリ四方の石灰、テラコッタならびにガラスが使用されています。床1平方メートルに約40000個のパーツが使われており、全体には約80.000.000個のテッセラが使われています。
この大宮殿での主なモザイク作品としては、色鮮やかな植物や動物、エデンの園、狩猟など自然や神話に基づいたもの。約150の人間や動物を表現したものや約90の異なるテーマのモザイクが展示されています。

エディルネ門に近いこの教会はモザイクとフレスコ画で有名で、ビザンチン時代の皇帝の義理の母マリア・ドゥカイナによって建てられています。のちに拡大され、現在見られるモザイク画ならびにフレスコ画のほとんどは1305年から1320年にかけてのものです。その後オスマン皇帝ベヤジット2世の統治時代にモスクに改修され、共和国になったあとの1929年に博物館として一般に公開されるようになりました。

偶然にも都市化計画の途中でブルドーザーが掘り起こして見つかったハレプリバフチェモザイクはシャンル・ウルファの博物館に輸送され、東世界のモザイクの好例となっています。このモザイクは小さなテラコッタの部品や色や形の付いた石から作られた精巧なもので、ギリシア神話のアマゾネス戦士の女王を自然な様子で描いています。4人のアマゾネスの女王のうち3人はギリシアの名前で知られており、このモザイクのテーマとなっています。
アマゾネス達の狩猟のシーンでは4人の女王がそれぞれ四隅に描かれており、そのうちの二つは馬に乗って、残りの二人は直立した姿で描かれています。

アダナとジェイハンの間のかつてのシルクロード上にあるアダナから26キロの場所に位置するミシスはあります。様々な時代の作品が年代別に並べられており、ミシス古代都市の境界線に位置していたバジリカに属する床のモザイクも展示されています。ここは1956年にドイツの考古学者により発見されました。
中央のテーブルとサイドテーブルにノアの方舟に乗せられた23の家禽類が描かれており、その背後には様々な動物が描かれているモザイク画は4世紀のものです。
ミシス古墳の発掘調査後ミシスモザイク博物館がオープンしてからは、アダナ博物館からそのモザイク作品をもらい、ミシスで見つかったものと共に展示をしています。

ハタイで1932年に科学的調査がはじまり、また2-3世紀のローマ芸術が集められました。主にアンティオコスやセヴェリウス朝の時代の作品が大部分を占めています。ローマやビザンチン時代のゼウス、アポロン、ピシケ、エロス、アフロディーテ、バッカスなどのモザイクが見つかっています。ハタイ考古学博物館の建設は1934年にはじまり、1938年に完成しました。その後何度か増築などが行われ、最終的に1975年に再び訪問客に門戸を開いています。
この博物館のコレクションは7つの部屋と2つのホールに展示されており、見つかった場所別にまとめられています。自然の光を十分に取り入れた大きな窓のある部屋で展示されており、英語ならびにトルコ語での説明文が加えられています。
この博物館で最も有名なものの一つは紀元後450年ごろの大きな作品で、ダフネの近くのヤクト村で見つかったもので、田園風景などが描かれています。そのほかギリシア神話や聖書に出てくる場面が描かれた作品が多く、
世界で有数のモザイク博物館として認められています。